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【ジェフ千葉】17年越しのJ1復帰はなぜ叶った?時間がかかった理由と“小林ジェフ”の勝因を整理します

目次

はじめに:フクアリでつかんだ「17年ぶりのJ1」

2025年12月13日、フクダ電子アリーナで行われた「明治安田J1昇格プレーオフ2025 決勝」。


ジェフユナイテッド千葉は徳島ヴォルティスに1-0で勝利し、2026年からのJ1復帰を決めました。
決勝点は後半69分に生まれ、最後まで緊張感のある一戦でした。

年・出来事事実(公式・主要メディアで確認できる範囲)
2009年J1最下位で降格(翌2010年からJ2で戦うことに)
2010〜2025年J2での戦いが続き、昇格プレーオフ挑戦も複数回(「6度目の昇格プレーオフで初制覇」と報じられています)
2025年J2を3位(勝点69)で終え、プレーオフを勝ち抜いて昇格

なぜ、ここまで時間がかかったのか:J2の「あと一歩」が積み上がってしまった

結論から言うと、ジェフが弱かったから……だけでは片づかないのが、この17年の難しさだと思っています。
J2は毎年、勢いのある降格組や、資金力・補強力のあるクラブが上位に来ます。
そこで「1年で帰る」「今度こそ自動昇格」という勝負を繰り返すと、ほんの数試合の取りこぼし、1点の差が、そのまま1年分の遠回りになります。

実際に、ジェフはJ2で上位につけた年もありましたが、昇格決定までは届かなかった時期が続きました。
また、昇格が至上命題になるほど、途中で指揮官交代に踏み切る年もあり、戦い方やチームの積み上げが「リセット」されやすくなる側面もあります。
これはクラブが本気で昇格を狙っていた証拠でもありますが、長い目で見ると遠回りにもなり得ます。

転機は「積み上げる時間」を確保できたこと

今回の昇格で大きいのは、クラブと現場が同じ方向を向いて「積み上げる時間」を取れたことだと感じます。
小林慶行監督は就任3年目で昇格を果たし、試合後のコメントでも「3年間のストーリー」を強調する趣旨の発言が報じられています。

もちろん、勝てなかった年もありました。
2024シーズン終了時には、クラブとして謝罪とともに「来季こそ」という意思を示した声明も出ています。
それでも方針を大きく揺らさず、改善を重ね、最終的に“勝ち切る”ところまでたどり着いた。
このプロセス自体が、今回の昇格の価値だと思います。

昇格を決めた2025年:ポイントは「3位での土俵」と「プレーオフの勝負強さ」

まず、土俵づくりとして大きかったのが、2025年のJ2を3位(勝点69)で終えたことです。
自動昇格には届かなかったものの、プレーオフをホームで戦える可能性が高まり、昇格への道筋が現実的になりました。

そしてプレーオフ。
準決勝はRB大宮アルディージャ相手に一時3点ビハインドという苦しい展開から、終盤にかけて一気にひっくり返す4-3の大逆転。
決勝は徳島に1-0で勝利。
勝負の舞台で「落ちない」「折れない」を体現して、最後に1点をもぎ取った。
ここが17年分の“あと一歩”を超えた瞬間だったと思います。

小林監督とクラブの何が良かったのか:要点は3つ

1)現実を見たうえで、理想を積み上げた

理想だけでも、現実だけでも、昇格は難しいです。
報道では小林監督が就任からの3年間でチームが変化してきたことを語っていますが、まさに「尖りすぎず、守るべきものを守りながら、勝つための整理をした」ことが効いたように見えます。
これは推測ですが、試合内容とコメントからはそう読み取れます。

2)プレーオフで“対応”できた

リーグ戦は年間の安定感、プレーオフは一発勝負の対応力が問われます。
準決勝の大逆転、決勝の1点を守り切る展開は、采配・メンタル・スタジアムの空気を含めて、総合力が出た試合でした。

3)クラブ一丸の空気を作れた

これは数字で証明しにくい部分ですが、少なくともクラブ公式や監督コメント、試合後の空気を見る限り「支える側も含めた一体感」が強くなっていたことは確かだと思います。
長い時間がかかった分、ジェフに関わる全員が“同じ痛み”を知っていて、それが最後の数%を押し上げたのではないでしょうか。

2026年J1に向けて:サポーター目線で期待したいこと

J1は、試合のテンポも、個の質も、決定力も、一段上がります。
だからこそ、2026年は「勢い」だけでなく、戦力の厚みと、連戦を耐える体制づくりが鍵になります。

ただ、今回の昇格が“勢いだけの一発”ではなく、3年かけて積み上げてきた先にあるのが大きい。
フクアリの空気を武器にしながら、現実的な補強と継続で、まずはJ1に定着する戦いを見せてほしいです。

まとめ:黄色のクラブが、ようやく本来の場所へ

2009年の降格から、長い長い道のりでした。
でも、だからこそ、2025年12月13日の1-0は、ジェフの歴史に残る勝利だと思います。

キャッチコピーで締めるなら――
「17年分の悔しさを、1点に変えたクラブ」
2026年、J1の舞台でまたジェフの試合が当たり前に見られる日々を楽しみにしています。
私たちサポーターも、ここからが本当の勝負ですね。

参考リンク(出典)

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